【完全保存版】牛の部分肉徹底解説|肩、バラ、モモ、ロース、ヒレ、サーロインなど全16部位を詳しく紹介!

牛肉は、部位ごとに風味・食感・調理法がまったく異なり、正しい知識があれば料理の幅もぐっと広がります。本記事では、牛肉の主要部位を16種に分け、それぞれの特徴やおすすめの調理法を徹底解説。料理好きの方から飲食関係者、精肉販売に関わる方まで幅広くご活用いただける保存版です。
【目次】
- 肩ロース
- リブロース
- サーロイン
- ヒレ
- バラ(前バラ・中バラ・外バラ)
- モモ(内モモ・外モモ・シンタマ)
- ウデ
- ミスジ
- トウガラシ
- カタサンカク
- ランプ
- イチボ
- スネ(前スネ・後スネ)
- ネック
- テール
- ホホ肉(頬肉)
1. 肩ロース(チャックロール)
特徴:肩に近いロース部分で、赤身と脂身のバランスが良い。筋が入りやすいが、その分味わいが濃厚。
肉質:ややしっかりめ。程よい霜降り。
脂肪量:中程度。脂の甘みが強い。
風味:コクと旨味が濃厚。焼肉やすき焼きで力を発揮。
おすすめ調理法:焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶ、煮込み

2. リブロース
特徴:肩ロースとサーロインの間。最も霜降りが入りやすく、ステーキの王様。
肉質:非常に柔らかくジューシー。
脂肪量:多め。脂の質がよく、溶けるような舌触り。
風味:濃厚でまろやか。
おすすめ調理法:ステーキ、ローストビーフ、すき焼き、しゃぶしゃぶ

3. サーロイン
特徴:リブロースから腰にかけての部位。英語で“knight”の称号を得た逸話も有名。
肉質:とろけるような柔らかさ。
脂肪量:やや多め。サシがきれいに入り、脂が甘い。
風味:リッチで芳醇。
おすすめ調理法:ステーキ、ローストビーフ、しゃぶしゃぶ

4. ヒレ(テンダーロイン)
特徴:サーロインの内側の筋肉で、最も柔らかい部位。運動量が少なく、肉質が非常に繊細。
肉質:極めて柔らかい。
脂肪量:少ないがしっとり。
風味:上品で淡泊。
おすすめ調理法:ヒレステーキ、ビーフカツ、ロッシーニ風、しゃぶしゃぶ

5. バラ(前バラ・中バラ・外バラ)
特徴:肋骨周辺から腹部にかけての部位。脂が多く、ジューシー。
肉質:繊維質が多く噛み応えあり。
脂肪量:非常に多い。
風味:脂の旨味が際立つ。
おすすめ調理法:カルビ、煮込み、スープ、焼肉、プルコギ

6. モモ(内モモ・外モモ・シンタマ)
内モモ:
筋が少なく、赤身の塊肉。
おすすめ調理法:ローストビーフ、たたき
外モモ:
繊維が太く、やや硬め。
おすすめ調理法:煮込み、カレー、シチュー
シンタマ:
内モモと外モモの中間。赤身の中でも特に味が濃い。
おすすめ調理法:焼肉、ローストビーフ、たたき

7. ウデ
特徴:前足の上部。赤身と筋が入り混じる。
肉質:やや硬めだが旨味が強い。
脂肪量:部位によるが比較的少なめ。
風味:コクが深く、煮込み料理向き。
おすすめ調理法:カレー、シチュー、肉じゃが、ミンチ

8. ミスジ
特徴:ウデの一部で、肩甲骨の内側にある。1頭から少量しかとれない希少部位。
肉質:きめ細かく、口溶けが良い。
脂肪量:多め。霜降り豊富。
風味:とろける甘さとコク。
おすすめ調理法:焼肉、ステーキ

9. トウガラシ
特徴:ウデの中で最も赤身の強い部位。
肉質:やや筋が多いが、味が濃い。
脂肪量:少なめ。
風味:赤身の旨味が強い。
おすすめ調理法:焼肉、ローストビーフ、煮込み

10. カタサンカク(ザブトン)
特徴:肩ロースの希少部位。1頭から2kg程度しか取れない。
肉質:霜降り多めで柔らかい。
脂肪量:多め。
風味:ジューシーでとろける旨味。
おすすめ調理法:焼肉、ステーキ
11. ランプ
特徴:モモの付け根。赤身が多く、脂が少ない。
肉質:適度な柔らかさ。
脂肪量:少なめ。
風味:あっさりしつつも旨味が強い。
おすすめ調理法:ローストビーフ、焼肉、ステーキ
12. イチボ
特徴:ランプの後方。お尻の先端に位置する希少部位。
肉質:赤身中心だが柔らかい。
脂肪量:少なめ〜中程度。
風味:赤身のコクとほんのり脂の旨味。
おすすめ調理法:ステーキ、焼肉、ローストビーフ
13. スネ(前スネ・後スネ)
特徴:足の筋肉。筋が多く、加熱が必要。
肉質:非常に硬いが煮込むとホロホロに。
脂肪量:少ない。
風味:出汁がよく出る。
おすすめ調理法:シチュー、カレー、牛すじ煮込み
14. ネック
特徴:首の部分。筋が多く味も濃い。
肉質:硬め。長時間加熱が必要。
脂肪量:中程度。
風味:濃厚でコクが深い。
おすすめ調理法:煮込み、出汁取り、ミンチ
15. テール(尾)
特徴:牛のしっぽ。ゼラチン質が豊富で濃厚なスープがとれる。
肉質:硬め、骨に沿って少量ずつ付着。
脂肪量:ゼラチン質が主。
風味:濃厚で深みのある旨味。
おすすめ調理法:テールスープ、煮込み

16. ホホ肉(頬肉)
特徴:顔の筋肉。良く動かすため、筋が強い。
肉質:筋が多いが、加熱でとろける。
脂肪量:少なめ。
風味:非常に濃厚でワイン煮込みなどに最適。
おすすめ調理法:赤ワイン煮込み、シチュー、煮込み

まとめ
牛肉は部位によってまったく異なる個性を持っており、それぞれに最適な調理法があります。部位の特徴を知ることで、家庭料理はもちろん、飲食店のメニュー開発にも役立ちます。精肉店で肉を選ぶときや外食でメニューを選ぶときに、ぜひ本記事の知識を活かしてみてください。
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